言葉足らずのおしゃべり

友人の間では野村は困った人間らしい。野村の云いたいことが伝わってこないわりにいっぱいしゃべるかららしい。

大体野村は、しゃべったり書いたりするときには頭の中が文字やら言葉やらでいっぱいになる(何を云えばよいのか分からないときは勿論白紙なのだが)。だが、あまり自分の云いたいことを全部伝えようとすると、大抵みんなつまらなそうな顔をするし、こちらとしても自分の発言をじっと待たれるのは好きではない。会話は好きなのだが、なるべく早く終わらせて次の話題に行きたいのだ。

だが、いくら急いでも物理的限界があり、どうにも口や手がおっつかない。そこで、「ここはもう要らないだろう」と思う部分を省略することになる。これが良くない。省略の仕方が良くないのか、どうにも伝わらない。かみ合わない会話、そこで言葉で補填しようとする。泥沼である。

これは反省しなくてはならない。そろそろ協力会社の方にも飽きられてしまったようだ。内容はできるだけ簡潔に……、いかん、簡潔にしようとするからいつも失敗するんだ。内容はあらかじめじっくり考えて……、いかん、考えるとたくさん云いたくなってしまう。

何事もバランスだ。うん。