CLIEの終焉

SONYがCLIEブランドの終結を宣言、国内メーカーで唯一となったPalmOS搭載機が遂に7月末で生産終了となる。ショックである。

PDAは既に時代遅れで、携帯電話にその役割はシフトしているという。確かにPDAは携帯よりも重く、単体では電話やメール、インターネットができないために情報端末としての魅力が劣る。が、メモリや表示画素数などのスペック面ではまだまだ携帯の数倍上をいっている。野村の所有するTH-55はPowerPointやWordのファイルが閲覧できるのが便利だし(野村のノートパソコンはバッテリーが保たないため外部での打ち合わせの際に資料を読むのに重宝する)、タッチパネルで手書きが出来る点が携帯を遥かに凌いでいると思う。

つまり性能などの製品自体の実力が時代遅れだったわけではない。世間の人が何を望んでいるのかという点で、つまり発想のレベルでPDAは時代遅れなのだ。

SONYはこのところ、コケてばかりいる。CLIE撤退も、非常にネガティブに見えてしまう。企業とすれば採算の合わない部門を解体するのは当然なのだろうが、CLIEが鳴り物入りでPDA業界に登場したとき多くの人が期待したのは「SONYらしさ」だった。今、SONYはそのアイデンティティーを問われているのだろう。