コムスン問題

コムスンはダメだ、あれは良くない、とはかねてから噂で聞いていた。行政処分が下されると聞いて「あぁ、ようやく」と安堵したのだが。

右から左に動かせば合法と云いたいのかね、グッドウィルは。まぁそれでもいいけどさ、次は「日本シルバーサービス」っていう会社名を覚えればいいだけのことだから。

日本シルバーサービスはダメだ、あれは良くない、とまた誰かが言い出すのだろう。

以下、噂とかを総合した野村の妄想。

グッドウィルの儲け主義が悪い、と云いたくはない。介護でも医療でもビジネスという観点を捨ててはいけないからだ。

グッドウィルは人材を育てたりしない。ディスポーサブル(すぐに使えて用が済んだらすぐに捨てられる、使い捨て)な人材を重視する傾向にある。種を蒔いて風雪を耐え抜き育て収穫するような会社ではない。

介護業界は慢性的な人手不足で、その割に資格を持っている人や資格が欲しい人が後を絶たないという不思議な業界だ。

コムスンは即戦力を安価に大量に動員した。結果、業界全体でも人件費が下がる(最もこれは「そもそも金がない」業界であることの方が大きいが)。そして夢を抱いて業界に入ってきた人(若い人だけではない)はすぐに「食っていけない」と嘆き、熟練する前に業界を去って行く。儲けが出るのは仲介業を行っている派遣会社だけ、というシナリオなんじゃなかろうか。

福祉、介護、医療は社会に対して直接的な価値を生み出せない、生み出すまでに時間がかかる、あるいは遠い過去の価値への後払いだと考えてみることができると思う。それはとても計算しづらく、資本主義と相性が悪いものなのだろう。