作品をけなしてはいけない、けなしてはいけない、あくまで自分がその作品を観ての感想を書くんだ。と、自分に言い聞かせての12月観た映画の話を。
21世紀を代表する恋愛映画とまで呼ばれている「(500)日のサマー」。ここまで良い評判を先に聞いてしまうと、どうしても斜めに構えて観てしまいたくなる。自分の恋愛観と違うな、こんなシチュエーションはありえないな、などと斜めに構えたことを考えながら観続けて、そしてハッと気づかされた。この映画はイントロからラストまで、一貫して男の子視点でしか描かれていないんだ。なんということだ、野村が男の子的にアレコレ考えながらこの映画を観ていたという事実、それ自体が仕組まれていたことなのだ。これは確かに21世紀を代表する恋愛映画になるだろう、特に「恋愛映画なんて……」と思っている男の子にオススメ。
アル・パチーノ主演の名作「スカーフェイス」。すみません、未見だったのです。ギャングものの傑作で、さすがにファッションなど時代設定が古くて笑ってしまうが、ストーリーや演技はグイグイ引き込まれる。名作いいねぇ。
柴咲コウ主演「食堂かたつむり」。脚本や脚色は「何か」っぽいし、テーマ性が「何か」っぽいのだが、全体を通して結局それが「何か」っぽいまま終わってしまった感じ。未完成、あるいは間違った解答を見せられた感じ。原作未見なので(観ている間ずっとオリジナル作品だと思っていた。だってあまりにもストーリーがないんだもん)誰に突っ込みを入れるべきか分からないのだが、とにかく、間違っているよ、これ。ダメです。ところでこの日記を書こうとスタッフなどの情報を検索したところ、音楽を担当されている方の名前が福原まりと書いてありまして……、やっぱりだSHI-SHONENの福原まりさんではないですか!
堺雅人主演「ゴールデンスランバー」は日本映画としては良作といえる。ハリウッドならもっとサスペンスものらしくトリックなどを突っ込むべき部分に、主人公たちの回想が入ってきちゃうあたりが日本っぽくて、苦手な方も多いんじゃなかろうか。だがしかし、これも原作未見ではあるが伊坂幸太郎なので恐らく原作通りなのだろう(違ったらごめんなさい、これの原作を読む気はあまりないです、本屋大賞だけど)。他の日本映画と比べて役者の演技がとても良いと感じられたので、マル。
今月はまだまだ映画観ているので、今日はいったんここまで。