東京と電力とITと

震災によって首都圏の電力を送出していた発電所が壊れてしまった。

そして漸く我々(警鐘を鳴らしていた方々も居たが、多くの方々は)は、電力が湧いて出てくるものでもなんでもなくて、単に遠くの町で生産されたものを消費しているに過ぎないことに気付かされた。

これが東京という都市の異常さであろう。全てを集めてしまえば効率的だという発想から政治の中心部を一カ所に集中させ、そこから派生して経済も集まってきた。合理的といえば聞こえがいいが、今は「コタツの周りにリモコンを並べる」様子にも見える。となれば野村はさしずめミカンの皮だ。

電力を遠くから運んでくるのに大変な労力を費やすくらいなら、IT産業はインターネットというインフラで距離の概念を変えてしまったのだから、今こそ地方へ分散させて良いのではないか。

十年前、IT業界で地方に活路を見出そうという動きが活発化した頃、盛んにインターネットというインフラが、距離の概念を駆逐すると云われた。だが現実には、人が集まる東京で全てが決まり、地方のIT産業はその決定に従う労働力に過ぎなかった。

本質的には、東京で作ろうと地方で作ろうと品質も含めてちっとも問題ないのに。コタツの周りにリモコンを置いたら便利過ぎて立ち上がる気持ちが薄れただけなのに。

(追記)なんかiPod Touchで日記書いてみたら、色々と脈絡が無い感じの文章に仕上がったけれども、ニュアンスでござるよ。