今月観た映画

今月観た映画の話、はじまりはじまりぃ。

久々の新作「劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル」。これを映画というかどうかは議論の余地がある。TVでいいじゃん。で、内容はいつもどおりのTRICKなのでファンなら普通に楽しめますな。

ジャッキー・チェン主演「ダブル・ミッション」。子供向けのハロウィン映画だと知らずに観てしまったので、あまりのスケールの小ささに最初戸惑った。こうしてみるとジャッキー・チェンもお爺ちゃんだよなぁ。そろそろ限界じゃないのかなぁ。無難には笑えるけれども、以前のジャッキー・チェンを知っている世代にはキツいかも。

原作(ゲーム)を知らない一般の方々を置いてけぼりにするアニメ「劇場版Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS」。流石に予備知識が無い人が観るわけが無い、という前提で作られたオタク向け映画。ストーリーはあっさりなぞるだけ、あとはひたすらカッコいい戦闘シーンで繋ぐという潔さ。初見を許さない固有結界。

ブルース・ウィリス主演「コップ・アウト」。アホ警官もの。この内容なら、もっと若手または無名な配役のコンビを主演に据えたほうが良かったんじゃないか。はっちゃけ具合が弱い。ラストの後の「one more thing」な下りは必要だったのか?ひょっとして人気の高いコメディアンなのかな、だとしたら不勉強ですみません。

ジュード・ロウ主演「レポゼッション・メン」。原題が「レポ・メン」。原題のほうが明らかに発音しやすい。内臓ぐりぐり描写の多い映画。そういう狂気的な表現に対して、SF的な風景や小道具が弱いと思う。特にクライマックス。せっかくのシチュエーションで、観客をゾッとさせる未来感が弱まっちゃった。残念。

「やさしい嘘と贈り物」。おじいちゃんが恋をするハートフルなコメディ。予告編など多分にネタバレが散見される映画だし捻りは無いが、むしろオチを知っていて観るとゾクゾクする。泣ける。主人公の気持ちにも周囲の人の気持ちにもなれる良い映画だと思う。

西原理恵子原作、菅野美穂主演「パーマネント野ばら」。原作を読んだことがあって、これは逆にラストを知っているとちょっと冷めると思う。思っていたよりはキレイにまとまった印象。そもそも山や谷の少ないストーリーなのでむしろ良くまとめたなぁと思う。TVでは流しづらい設定なのであまり人の目には触れない作品だろう。

「ラースと、その彼女」。人形(というかラブドール)に恋をした男の物語。シチュエーションで引っ張る感じのコメディと思っていたら、そうではないテーマがすごく明確に提示される。シチュエーションは笑えるのに、登場人物たちは観客に様々な問いを投げ掛けてくる。そしてラスト近くの神父の演説がグッとくる。パッケージ写真で主人公の傍に居る人形の造形に(特に日本にはもっとリアルな人形もあるだけに)不安になったのだが、観終わると成る程、敢えて選ばれたビジュアルだなと思った(もちろん、アメリカではこのリアルさが限界という可能性もあるが)。好きな映画。