これからのFlashについての雑感(2)

妄想全開の続き。

さてさて、HTML5だ。

AdobeはHTML5も積極的に推していく方針であることをしつこいくらいにアピールしている。実際にAdobeは自社ツール群を、Flash ProでさえもHTML5のオーサリングツールとして魅力的なものとしていくとのことだ。この方針修正は非常に納得がいく。プロ仕様の最強オーサリングツール群を有しているAdobeならHTML5対応は当然、むしろ使命といってよいと思う。

では開発者側はどうか。

クライアント企業やエンドユーザーが「スマートフォン」で「Webサイト」を閲覧するのであればHTML-CSS-JSというWebKit向け実装の一択で決まりだ。現在のWeb業界においては、スマートフォン向けWebサイトは絶対に制作しないという覚悟があれば別だが、そうでない限りはHTML、CSS、JSは習得しなければならないということになる。高度な技術力を武器にFlash一本で勝負できるという自信がないならば、飯の種としてのHTML5を早いとこ習得した方がいい。もっといれば、Flashに対して高い技術力を発揮できる技術者ならばHTML5もなんなく乗りこなしてしまうことだろうから、どう転んでもHTML5はみんなが使えて然るべき技術になる、くらいに考えるべきだ。

ではFlashの未来はゲームばっかりなのか、否、そう悲観することもない。

今一番のFlashのアドバンテージは、アプリを開発できるという点にあると思う。AIRはデビュー当初の印象がいまひとつぱっとしなかったせいでネガティブな評価をされる方が多いようだが、そういう方にもスマートフォンを前提にして改めて考えみてほしい。

まずアプリがWebアプリ(HTML5と考えよう)と比べて開発コスト、運用コスト、セキュリティ、パフォーマンス、使い勝手の面でどうか、そしてアプリの中でもC言語系、WebKit系、AIRなど異なる実装方法にがある中で開発コスト、運用コスト、パフォーマンスがどう違ってくるのか。

ばっさり途中を割愛するが、AIRによるアプリ開発がベターあるいはベストなチョイスとなる局面は少なくないと野村は考えている。

Webプロダクションの在り方としては、ある一定レベルまでのHTML5への注力を前提に、AIRによるアプリ開発の研究をするというのがいいかもしれない。

他にもFlex frameworkってどうなるんだろうとか考えたかったが、自分も勉強し直さなければついていけない部分が多いので、妄想でも語るのは無理だと断念した。

何かの考えるヒントになれば。