森美術館に「医学と芸術展」を観に行った。面白かった。
さて、展示の話はここまでにして。
どうしたものだろう、あの六本木ヒルズという成金趣味丸出しの建物は。昔からあの建物は好きになれなかったが、今日確信した。あの建物は酷い。コンセプトが酷い。どうだすごいだろう、と上から目線で押し付けがましい印象が酷い。
サインが分かりづらい。それを補うためか随所に係員を配置して「あっち行ってくれ」「こっち行ってくれ」と人を指図する。しかもその係員も、ずーっと同じことを指図し続けているから、発話する文章が完全にゲシュタルト崩壊している。言葉に言霊が無いから、全く耳に入ってこない。ただうるさい係員が、通せんぼしてくるだけ。挙げ句ただでさえ分かりづらいサインを隠すように立っている。
サービス過剰とかいうレベルじゃない。サービスを知らないんだ。サービスということを真剣に考えていないから、こんなトチ狂った案内方法になるんだ。
大体、美術館が地上53階というのはどういうことだ。しかも展望台とセット売りときた。高所恐怖症の野村にとってこんな嫌がらせは他に無い。美術館を観に行く人は展望台も観るだろう、と。どっちも同じ価値だろうと。そういう安易な発想が透けて見えているように感じた。
森美術館は展示の内容だけでいったら必見、行くとなったら最低の美術館だ。