2012

2012-08-07 7月に観た映画の話

サム・ワーシントン主演「崖っぷちの男」を何故か観てしまった。「フォーン・ブース」のように一つのシチュエーションで起こる様々な出来事を中心に進んでいく話かと思いきや、いやもうタイトル詐欺とは。それ自体がネタバレなので詳細は避けるが、気軽な感じで観られるし痛快=おバカな映画なのであった。

細田守監督「おおかみこどもの雨と雪」。いやー、沖浦監督「ももへの手紙」を観たときにアニメ好きなら観なきゃダメだ的なことを思ったが、こっちもだわ。いや、こっちかもだわ。作画というか、表現のレベルが素晴らしい。CMでも使われている雪原を疾走するシーンなどはため息が出るし、人物の仕草も細かくて魅せてくれる。

ストーリーについては批判的な意見も多く、その主張も理解できないでもない。ただ、これが「子育ての話」と談ずるのは無理筋だと思う。そんな表層部分が「一番描きたかったこと」とは思えない。同様に「半獣半人の物語」というのも表層にすぎない。そういうのが気になる人は、いっそ全部がメタファーだと思いながら観ると良いと思う。そうすると演出のディテールに非常に手間暇かかっている良心的な映画にみえてくるんじゃないかと思う。個人的には「サマーウォーズ」よりも断然こっちのほうが好きな映画。

クリストファー・ノーラン監督「ダークナイト ライジング」。三部作の完結編ということでまさかの「ビギンズ」からアレやらコレやらがつながってくる。もう忘れたよ「ビギンズ」なんて……、先に観返しておけば良かったと激しく後悔。164分の中に非常に圧縮された感のある展開は、正直なところ食傷気味、もしくは消化不良。観ている途中で、あぁもう終わらせたいんだろうなー、とノーラン監督の心情を想像しちゃうくらい。そして「ダークナイト」が傑作であったことを再確認するに至る。

とはいえ、面白かったのは間違いなく、その意味では大満足。個人的には悪人、警官、市民、バットマンのそれぞれの正義について選択を強いられるという三部作を通してのテーマは今回もがっつり盛り込まれていて、ダークナイト論なんぞをかましたことのある青臭い人たち(褒め言葉)は当然観なきゃいかんでしょうし、現在のハリウッド映画の最高品質を観られるという点でももちろんおすすめ。

で、レンタルで観たのがデヴィド・フィンチャー監督「ドラゴン・タトゥーの女」。そういえば「ミレニアム」三部作のほうをどう書いていたっけな、と思って日記を読み返してみたが、「おっさんに華が無いがリスベットがカッコイイからそれで良し」的な感じだった。で、フィンチャー版もやっぱりリスベットがカッコイイ。欲をいえばツンデレのデレの比率が高すぎる。ツンデレは、ツンのほうが多くないとダメなのよ。もしかするとツンデレという設定じゃ無いかも知れないので、そのときは申し訳ありません。

加えておっさんがダニエル・クレイグになってしまって、こちらも多少カッコよくなってしまった(ちょっと残念な口調で)。ただ、ダニエル・クレイグにしてはダサいおっさんを演じてくれている。というか、もしかするとダサいおっさんという設定じゃ無いかも知れないので、そのときは申し訳ありません。

それはともかくフィンチャー版のほうがやっぱりスタイリッシュで観やすい映画に仕上がっているので、このリメイクは成功だったと思う。全体的に静かな進行で、北国の寒い風景と相まって体が固まっちゃう感じ。この空気感が好き。

どうやら三部作を全部作るらしいので、次の二部を観て多くの方がガッカリするのが今から楽しみである。三部作の二部が単独で面白いというのは無理があるからね。

tags: マンガ・アニメ


2012-07-03 ググっても分からないことはある

今年の前半にやったことを言語ベースでまとめると、Objective-Cとそこから派生してのOpenCVとopenFrameworksをずいぶん頑張って扱ってみた。Processing、ActionScript 3.0、PHPあたりはもはや手癖で覚えているので、呼吸をするように書ける。そしてこれまで避けてきたJavaScript(というかjQuery)にも挑戦してみた。

そう、これまではJavaScriptが仮想敵だった。あの混沌たる世界が大嫌いだった。世間がJavaScriptを使えと云っているので仕方なく、……世間というかiOSが云っているんだがね。

だがしかし、プレーヤーが多いというのはいいことだ。JavaScriptに関しては、ライブラリの充実度やサンプルなどのドキュメントの多さが大いに励みになった。これだけ情報があれば、多少の戸惑いはあってもすぐに解決の糸口を見つけられる。

そう、ググればなんとかなるのだ。JavaScriptまでは。

雑種プログラマのプライドにかけて、Rubyに手を出してみたくなったのだ。tDiary使っているのにRuby触ったことないというのも滑稽だからという気持ちもあり、周りのRuby経験者から聞こえてくる評判が非常によいというのもあり、実はずっと前からやってみたかったのだ。

で、念願のRubyを始めてみたのはいいのだが、そのとっかかりにHeroku + Ruby on Railsなどというキワモノをチョイスしたのはある意味で失敗だったかも知れない。Googleなどでみつかるドキュメントが古い記事だったり、型で押したような初心者向けサンプルだったり、逆に熟練者のピンポイントなTipsだったりで、もう読みづらいったらありゃしない。

特に古い記事に騙されると、もうとたんに羅針盤のない航海、というかまさに後悔。そうかい?どうだい!ってなもんで。

こんな酷いダジャレを書くくらいに精神が焼かれた訳で。

これだから楽しくてしょうがない。

tags: PC


2012-06-28 近況報告というか予告

今年もそろそろ半分を過ぎようとしているというのに、自分の作りたいものはまだ完成せず。

そのわりに、無職だったはずのこの半年で4つほどのプロジェクトに関わらせてもらえた。しかもどれもアウトプットのプログラム言語やプラットフォームが違ったのだから、これはもう技術者冥利に尽きる。

自分の性格として一本の刀をじっくり鍛え上げるタイプではないことは承知していたし、むしろある程度のオールラウンダーである点を強みにしようとは思っていた。が、いざ色んなアウトプットを作ってみるとまだまだ武器が足りていないなぁと実感した。

やっぱり業界の技術の移り変わりは恐ろしく早かった。基本と応用と探求心、これ大事。

さて、近況予告だが、今年後半からは知人とユニットを形成して仕事をご一緒させてもらう。というか、しばらくは仕事らしい仕事はこのユニットのものがメインになるだろう。だってさ、自分名義じゃちっとも営業していないんだから、仕事なんてそんなに来る筈がないのよね。

このユニットはUIだったりUXのプロフェッショナル集団になっていくことが目標、自分の立ち位置は最適な技術で最適なアウトプットを繰り出していくエンジニアである。その攻勢具合などが今まで経験してきた立ち位置とちょっと違ってくるだろう、と漠然と想像している。

ただ自分にとっては今のところ個人のプロジェクトも重要で、その企て自体は地味にでも進めていきたい。これは年初から云っているとおり。

端からみれば二足のわらじかもしれないが、自分の中では上着を着たり脱いだりしている程度の感覚で二つの顔を使い分けていければいいなと思っている。

今のところ日記に書けるのはここまで。これ以上は実は全然決まっていない……げふんげふん。

tags: 生活


2012-06-16 MacBook Pro Retinaモデルをまだ買わないと決めたショボイ理由

銀座の店頭で話題のRetinaモデルなMacBook Proをみてみた。

Retinaディスプレイは、iPhone(iPod Touch)で観たときに「うぉぉぉー!」と思った。iPadで観たときに「なるほどー、こりゃいいわ」と思った。で、MacBook Proでみたとき、残念ながら「うん」としか思わなかった。

どういうことかというと。

iPhoneの大きさで高精細なグラフィックをみると、これはコンパクトな情報端末としてのある種の完成形を見た気がした。情報を詰め込んでいる感じが凄く伝わってきた。

iPadの大きさで高精細なグラフィックをみたとき、これは紙が要らないなと思った。字が綺麗で目が疲れない。

だが、MacBook Proでみたときは、特に何も驚かなかった。3回目だからインパクトが薄かったのか。いや、それよりも用途の違いだろうか。

店頭で見たとき、これまでのモデルと比べて作業領域や操作性がどれくらい変わるかという点を注目した。これまでのRetinaモデル同様、基本的には非Retinaモデルと同じ寸法の表示領域に4倍の情報を詰め込むので、寸法という点からみると作業領域や操作性は変わらない。現物をみて最初に思ったこと、それは「あ、テキストが4倍表示されるわけじゃないんだ」(註:設定すれば可能なのだろうか?店頭でそこまで試せなかったし、その前に心が折れた)という、至極当たり前の、過去2回のRetina体験やカタログスペックで既に分かっていた事実の再確認であった。

そうなると、野村個人の趣味的な観点で考えれば、15インチは大きすぎた。もしも何の特徴もない製品だったとしたら、2kgの15インチマシンは選択肢に入らない。

これからノートパソコンのディスプレイは、各社とも精細化していくのだろう。そしてそれが当たり前になっていくのだろう。高精細ディスプレイが当たり前になったとき、自分の手元にあるマシンが15インチだったら……野村個人の趣味的な観点でいえばつまらない。

だから。

金が無いので買いません。

tags: PC


2012-06-07 貧乏暇なし

気がついたら日記が一ヶ月以上空いてしまった!これじゃ月記だ!

今年の前半は仕事を入れたりせずに自分のことをやろうと云っていたのに、実は知人経由でお仕事の依頼を頂いてしまい、結果として忙殺されているという……。しかも会社員時代よりキツいという……。

tags: 生活