2011

2011-12-08 これからのFlashについての雑感(1)

先日、Adobe主催のFLASH MEETUPというイベントが行われ、野村も参加してきた。これが、Flashの開発チームと200人強のFlash開発者たちの質疑応答が4時間にも渡って繰り広げられるという、なかなかにアツいイベントであった。

で、そこで話さていれた内容などをもとに、久々に妄想全開で私見を書いてみることにする。

まずは「モバイル環境のブラウザ向けFlash Playerはもう作らない」という件。そう、先月来、Flash業界はもちろんHTML界隈の方たちまでもがざわざわっとなった、あの件について。

「スマホだとWebじゃなくてアプリですよね」というAdobeの弁も理解できるが、今となって考えるとモバイルブラウザにプラグインを載せるという、アプリの機能をプラグインで建て増しするという発想自体が噛み合っていないな、と思う。なので、これは仕方の無いことだろう。

一方で、PCブラウザ向けのFlash Playerはまだまだ終わらないわけで。正直それもどうなのだろう、プラグインという文化はいつまで続くんだろうか。ブラウザはOSじゃないのだから、ある程度のところで限界はくるんじゃないかと思う。少なくともあと2年くらいはなんとかなってくれるとは思うが、次世代OSが登場してもまだプラグインの文化が残るとは断言できないんじゃなかろうか。

次に進化の方向性について。

現在のFlash Playerの強化方向は「Gaming & Advanced Video」だそうだ。Adobeは「それだけに特化するという意味ではない」とも云っているが、さりとてゲームとビデオ以外の特定分野のための特別な何かを用意している、というわけでもない。「ゲームとビデオみたいな高いパフォーマンスが求められる分野で戦えるレベルにするから、みんなゲーム以外のことにもその力を使ってね♪」と。だが、ゲームなどという分かりやすいメッセージを発信してしまっていることを考えると、ここはAdobeさんには「違う使い方もあるよ!」というメッセージも宣伝して欲しいところ。そのためには恐らく事例が必要だ。つまりニワトリが先か、タマゴが先か。うーむ、とにかく開発者たちよ、頑張ってくれ。はい、頑張ります。

新しい技術の話をすると、現行のFlash Player 11の目玉機能である Stage 3Dとか、AIR 3の目玉機能であるNative Extensionとか、さらには次期Flash PlayerからはAlchemy 2(C/C++で書かれたコードをFlash Player内で動かす技術)も搭載されるとか。どれもこれも、これまでのActionScript3.0の枠を超えちゃっている。市販の乗用車とレース仕様車くらい違う。

つまり、パフォーマンスは圧倒的に高くなるが、扱いづらさもこれまでの比ではない。

AS3.0を必死に覚えましたレベルのドライバーでは、ライブラリ等でレース仕様車に由来するなにがしかの恩恵は受けられても、残念ながらレース仕様車自体には乗れない(かくいう野村も、このレース仕様車を乗りこなせる自信は無い。頑張って乗るつもりだが、大ケガしたとしても誰も骨すら拾ってくれないだろう、……おっかない世界じゃよ……)。

当然、そんなスペックは求めていない、高速道路には乗らずに一般道を走るドライバーだってたくさんいることだろう。こちらはこちらでこれまで同様、価格競争のただ中で頑張っていただくしかない。今後は技術者も減ると思う(HTML5へ移行していく)が、案件も減る(同様にHTML5へ……)だろうし単価は下がることはあっても上がることはないからだ。

長くなりそうなので、一旦ここで休止。

tags: PC


2011-11-23 自炊はじめました

実は我が家には書斎はおろかPCデスクがない。独身時代からこたつをメイン作業スペースとして使ってきたからだ。

だがしかし、いい加減腰より上の高さのきちんとした作業スペースを確保しないと、大人としてどうかと思われる。

PCデスクを買おう。

そこで、自炊である。

なんつったって、PCデスクを置くためのスペースがないのだ。マンガも含め、我が家の本はすでに本棚には収まっていない。買ってきた本は基本的にもう床に積むしかないのだ。検索性は最悪。保存状況も悪化の一途をたどる。痛む、汚れる、読んだかどうかすら忘れる。最後のは本の管理とは関係がないが。

その点、電子化されてしまえば。PDFなら、タイトル順にきれいに並んでくれるし、これ以上痛まないし。

唯一、本をきれいに読み取るために裁断せねばならない点が心苦しい。だが、じゃあ今の保存状況はどうなのだ。きれいに裁断してあげたほうがいっそのこと……。

というわけで、いわゆる自炊派の人たち御用達のページスキャナ、ScanSnap S1500を購入した。さすがはページスキャナ、はやいはやーい。読むのにあんなに苦労した技術書たちが、あっという間にPDF化されていく。

ただ、出来上がりにはあまり満足していない。さすがに「スキャニングしましたよー」という質感はどうしようもないし、日本語OCRだっていくら性能が上がっているとはいえ100%なわけがない。特にプログラムの本は日本語と英語が入り交じるから酷い。肝心のプログラムの部分は空白含めて本来ならば一文字だって間違って欲しくないのに。それこそ、折角の電子化なのに。

電子書籍の流通に関しては未だ誰しもが暗中模索だが、技術的にはもう何年も前に確立されているんだから、もどかしいったらありゃしない。消費者視点でぶっちゃければ、単に意地悪されているだけにしか思えない。もう21世紀だぜ、おい。

……などと愚痴をいいながら、せっせと本を裁断する日々が続いている。ベストプラクティスじゃないと分かっているのに、裁断する。この無駄さ加減。あぁ、21世紀。

tags: PC


2011-11-16 最近借りてみた邦画

立て込んでいたのにかこつけて日記を書かないでいたら、一ヶ月以上間が開いてしまうだなんて!

ちょっといくらなんでも酷すぎる。というわけでとりあえずこの二ヶ月近くで借りたDVDの中から邦画2編の感想を記そう。

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妻夫木聡、深津絵里主演の「悪人」。監督は「フラガール」の李相日ということで、後から考えてみると確かに人物の息苦しさ、暮らしの辛さみたいな描写が好きな監督さんなんだな、と思えた。物語自体にはちょっと驚きも共感もできなかったが(特に物語の後半はサスペンスでもなんでもないので)、役者陣は素晴らしいと思った。それ故に、もっとストーリーでも魅せて欲しかったなぁ。相変わらず原作未見。

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園子温監督作品を観てみたいと思い、最近ご贔屓の満島ひかりが出ているという理由で「愛のむきだし」に挑戦。237分……、さすがにあっという間とは言わないが、これでいい!大満足!これが愛、これがボーイ・ミーツ・ガールですよ!「この物語は実話を元に……」云々という前口上なんかぶっ飛んでしまう虚構さ加減と、盗撮シーンのくだらなさ、それでいて心に迫る主人公の感情。とにかく疲れる映画で嫌いな人も多そうだが、野村はもう一回観たいと思ってしまった。

同じく園子温監督の「冷たい熱帯魚」も観たが、個人的には無軌道な明るさを感じる「愛のむきだし」の方が好きだった。「冷たい熱帯魚」は世界が閉じていくような話の展開だったので、先に観るなら「愛のむきだし」の方が断然おすすめ。

tags: マンガ・アニメ


2011-09-28 9月に観た映画

特にオススメじゃない映画はあっさりメモ程度に留めることにした。長々書いても嫌な感じしか残らんので。愚痴りたいときは書くけど。

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というわけで今月一押しは「その街のこども 劇場版」。阪神大震災から15年が経過した2010年1月17日を描く(ホンモノの2010年1月17日を撮影するという手法もスゴい)等身大のフィクション。今年この作品を観るということについても当然考えざるを得ないし、なにより今を生きる我々が、特に若者世代が何を感じているのかをまっすぐな表現で描いていて心を打たれる。ほぼ森山未來、佐藤江梨子の二人芝居で進行するという難しい台本なのに、演技なのか本気なのかも分からなくなる名演。これを観るべき!と強く人に勧められる傑作。

うってかわってバカっぽい映画、トッド・フィリップス監督の「デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~」と「ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い」を何故かこの順番で観てしまった。「デュー・デート」のほうは、ま、こういう映画だからね。そんな感想しか無い。「ハングオーバー!」は確かに続編が作られる理由が分かる、良くできたコメディー。二日酔いから覚めたら、想像を絶する事態が目の前に!というプロットがもう面白すぎる。ただ、どちらにも言えることだが、どっからどうみてもアメリカのコメディー。そこが鼻についたら、もう観られない。

ロバート・デ・ニーロとエドワード・ノートンにミラ・ジョヴォヴィッチまで加わった盛り上がりに欠ける「ストーン」は置いておいて。

うっかり前作「ウォール街」を観る前に観てしまった(あるいは観たけど忘れていた)オリバー・ストーン監督「ウォール・ストリート」。サブプライム問題とかが絡んできて、緊迫するマネーゲームが始まるのかと思いきや、これまた何も起こらず。地味なのか派手なのかはっきりして欲しい。

森田芳光監督「武士の家計簿」は終盤で堺雅人と仲間由紀恵が老夫婦になったところで、「いや、どっからみても堺雅人と仲間由紀恵にしか見えない」と思ってしまってもう真面目に観られなくなってしまった。

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アーロン・ジョンソン主演「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」。若き日のジョン・レノンを描いた作品ではあるが、思春期の男の子の物語として普通に面白かった。ただね、この邦題とか含めて個人的には違和感も感じるんだな。「ほら、こういう思春期だったんだよ」という大人の決めつけがどっかに滲み出ている気がして。コレって本当に主人公ジョンの感じていたことだったのか?と勘ぐってしまいたくなる。まぁでも、この手の映画は善し悪しとは別にシンパシーを感じるかどうかも重要なんで。

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ライアン・レイノルズ主演、というかライアン・レイノルズしか出てこない「リミット」。ひたすら棺桶の中で繰り広げられる、一回観ちゃうともう魅力が無くなるという超一発もの映画。もちろん万人になんかオススメできないが、低予算でスリリングに見せるという点では、「フローズン」やもっと古い作品でいうと「フォーン・ブース」、バスを降りる前までの「スピード」なんかと並べてみても、個人的には遜色無いと思う(というか、ここに名前を並べた作品が世間的にどう評価されているのか、っちゅー問題もあるが)。感動する作品やスケールの大きい作品は観飽きた!というときにオススメ。

tags: マンガ・アニメ


2011-09-17 Sony Tablet S届いた

Sony Tablet Sが届いたよ。というわけでチマチマ設定中。

その手前にあるのが、これまた今日届いたMOOというビジネースカード印刷サービスで作ったカード50枚。Flickr経由で自分の好きな写真をカードにいくらでも入れられるというサービス。この手のサービスの中では割と老舗で以前から試してみたいと思っていたのだが、自分の昔撮った写真をスキャニングしたついでに頼んでみた。50枚全部違う写真でも良かったのだが、若気の至りすぎる写真を削除するなど、もろもろ選抜していったら写真のほうは20枚ちょっとになってしまった。つまり同じ写真が2〜3枚含まれることになる、というわけ。

全然関係ないのだが、この日記を書くために写真撮って、SDカードをMacBookProに差し込んだのだがさっぱり認識しない。どうも、このSDカードスロットは使っていないと認識が悪くなるらしい。酷い。

tags: PC