経済学・入門前

経済学・入門前

 高度経済成長がどうのこうのという話は、それは70年代の話です。バブルなんてものを予知できなかったのは、それは余りにも先見の明が無かったとは言えないでしょうか。
 1991年に終わったあの異常な好景気を、未だに夢見続けている人達がいます。学校と呼ばれるところにいます。彼らは過去の記録と僕らの生きている世界を比べようとしています。そしてそれに躍らされる僕らがいます。大学は、いつから就職訓練校となったのでしょうか。
 経済なんてものは難しく考えるほど、破綻して崩れていくものです。「無い袖は振れない」とか「上手い話には裏がある」とか、当たり前のことを繰り返しているのに、何故経済を動かそうとしている人達は、小難しい理屈を掲げて必要以上の期待を寄せるのでしょうか。

 確かに、幸せは金で買えます。でも、金だけでは買えません。あくまで付加的に金が必要になることがあるだけです。
 僕の理想の職業は、たくさんの金を稼ぐようなものではありません。生きて行くのに必要なほんの少しのお金を稼いでみたい。その分、楽しみたいのです。楽しくないけれど儲かる仕事と、楽しいけれどあまり儲からない仕事なら、後者です。何故なら、楽しくない仕事をすると、その後で金を遣って楽しまなくてはなりません。つまり時間の無駄です。
 例えば、車を買いたいから一所懸命バイトする、これは正しい仕事の選び方です。よく高校とかでバイトを禁止しているところがありますが、これには賛成できません。欲しいものがあるから働く、これは経済の基本です、根底です。まあ確かにファッションとして働いている人達もいますが、それは時間を浪費したい人達です。その人達のバイトを禁止したってどうせ時間を有効に使うことなどできやしません。
 就職協定という忌まわしきものがなくなりました。この一年、二年の学校関係者の慌てようは滑稽です。無様です。大学生は卒業する頃には22歳以上になっています。この22歳の人達には就職を決める能力すら欠けている、と彼らは思っているんですね。自分達の育てた人材に自信が無いのだそうです。
 ところで何故4月に就職しないと「就職浪人」なのでしょうか。何故4月以外の月に就職すると「中途採用」なのでしょうか。言葉って不思議ですね。