何を焦っているんだろう、この人は。
そういって笑ってくれた彼女の顔を思い出して、恥ずかしながら、ようやく立ち直ることができたような気がしました。
前回、このページを更新したときの、あのもどかしい苛立ちに似た感じは今も続いています。ただ、今の僕にとって大切なものは何なのか、それが少しずつ分かってきたような気がします。
確かに、僕は焦っていたのです。動いていく世界、見上げれば多くの偉人たち、ついさっきまで隣にいたと思っていた友人が、ある瞬間僕を抜き去っていく、その寂しさ、敗北感、それが積もり積もってひねくれていく言葉とカタチ。
4月の僕は、表面上はもくもくと仕事をこなしているように見えたかも知れませんが、実に空虚なものでした。僕には足踏みにしか見えなかった、実に空虚なものでした。
だから5月は、思いっきり逃げました。でも逃げれば逃げるほど、「それ」は僕を追いかけてくるのでした。時間を無駄に使っているように思えてなりませんでした。浪人のときのような、そんな怠惰な感情が体を支配していました。
学祭という、およそ普通の大学生ならば重要であるイベントの前日、僕は一歩も大学内に入りませんでした。そう決めてみました。大学ではサークルの皆が学祭の準備でてんてこまいになっている筈、でも僕は、それに参加するわけにはいかなかったのです。
丸2日、大学に行きませんでした。
おかしい、と思われるかもしれませんが、僕にとって2日も大学に行かないというだけでそれは大事件です。勿論、その間はメールも読みませんでした。
ほんと、馬鹿みたいですが、久しぶりに休日です。本物の休日です。
思いっきり、僕は、全部捨ててみました。
今日になってようやく、あの日の、あの時間の重要性が分かりました。
今日は夕方まで、僕はまたお腹が痛くなるほどいらいらしていました。誰もいない世界に逃げたくて、頭を抱えて唸っていました。ほんと、馬鹿みたいです。
オアシスは心の中にあるんです。ちょっと深呼吸して、時間を無駄遣いすれば、また明日がんばろう、っていう気分になれるんです。あの日のように、思いっきり逃げてみれば良かったんです。
中途半端に、頭の片隅に何かを残したままでは、羽根を休めることはできません。とことん、気の済むまで無責任に時を過ごしてみるべきです。
丸2日サークルに行かなかったことで、少なからず多くの人に迷惑をかけたようです。ごめんなさい。でも、僕にとってあれが必要だったことも分かってください。あれがベストな方法だったかどうかは僕にも分かりませんが。
6月からはなんとか、やっていけそうな気がします。
でも、また泣き言やら愚痴をこぼすかも知れません。頼ってばかりでごめんね。