2009

大人の科学がズルイ

大人の科学 Vol.25 二眼レフ

んもー、本当にズルイなぁ、「大人の科学」。ちゃんと35mmが使える二眼レフだなんて。

今時フィルムを現像に出すのもちょっと大変そうだから、こうなると現像まで家でできないか考えてしまう。

次号はエレキギターだし、この世代があからさまに狙われていると分かる。分かるので騙されてみようと思う。


パソコンの終わり

MicrosoftとAppleがライバル同士という構図に違和感を感じたことと、iPhoneがFlashを搭載しようとしなかったことが、なんとなく(ようやく)リンクした。

以前、MacBookProにHDDアクセスランプがないのはおかしいと書いた。その後いろんな方々の意見も伺いつつ、やはりこれはパソコンではないところを目指しているのだと強く感じるようになった。

Appleはハードウェアメーカーである。これは、Appleはハードウェアが売れると儲かる、ということを意味する。

以前はAppleの主力ハードウェアはパソコンだった。だが、今ではiPodやiPhoneなどのパソコン以外の製品にも力を入れ、そして成功している。Appleはパソコン業界で先頭を走っていたメーカーではあるが、そのカテゴリでのレースにさほど興味を示さなくなっているように感じる。例えるならばF1にさほど固執していないライコネンのように。

Microsoftの主力製品はOSとオフィススイートだった。だがこちらも、XBOXのようにパソコン以外の製品にも注力し始めている。

「パソコン」というカテゴリは、既に魅力的な市場ではなくなったのだと野村は考える。

以前から、パソコンが各家庭に普及していきますよー的な煽りには違和感を感じていた。普及するのは「パソコンの技術を使った家電」であり、パソコンは所詮オタクの遊び道具に過ぎないと思っていた。「パソコンの技術を使った家電」は少しずつ増えてきているが、まだまだ足りない。各家庭に普及してしまったオタクの遊び道具であるパソコンが、もう一度リビングから消えることがテクノロジーにとってのある種のゴールだろうと考えている。

そしてパソコン上で常識だった概念やテクノロジーの一部は、残念ながらパソコンの外には出て行けないだろう。例えばテキストエディタは、ワープロに比べて負荷が低くて小回りが利くからパソコン上では便利だったが、パソコンの外では価値がない。「パソコンの技術を使った家電」のある日常においては、ワープロが手軽く扱いやすいものになっていればよいからだ。

さてFlashについて。iPhoneにFlashが搭載されなかった理由は様々考えられるが、野村にはiPhoneにFlashが搭載されなければならない理由のほうがむしろ思いつかない。

HTML5のほうがスマートでクレバーだわよ的な意味ではなく。

わざわざWebサイトに訪れて、そこでの体験にFlashが使われていたかどうかをわざわざ気にするユーザーはいない(もしもいるとしたら、それはWeb制作に携わっている人間だ)。iPhoneにFlashが必要なのではなく、iPhoneに必要な体験がFlashで作ることができるかどうかが問題だ。「パソコンと同じ体験ができる」はホスト側の発想で、Safariがどうの、フルブラウザがどうのと云うのは制作者側の都合に過ぎない。

逆に、「FlashでiPhoneアプリが作れる」という流れは正当だ。iPhoneというプラットフォームに最も馴染んだ体験を作れるだろう。ただ、パソコンでできることをiPhoneでも……という発想でアプリを作ることが本当に有意義なのかは考えたほうがよいだろうが。


FlashでiPhoneアプリが作れるということの意味

最近の野村はiPhoneアプリの開発で忙しくて日記もまともに書けない。開発中のiPhoneアプリは会社名義で発表するので半分お仕事だが、正確には研究開発が目的である。なにせ初めて作るiPhoneアプリだ。まともに動くかどうか……、いや動かしますよ。

ところでiPhoneアプリはXcodeという開発ツールを使用して、Objective-Cという言語で作る。これが曲者で、XcodeもObjective-Cも、Mac OS XとiPhone向けにしか使われないという非常にニッチな代物だ。

そこでFlashの登場だ。現在のFlashで用いられているActionScript3.0を使って(数段階の変換をかまして)iPhoneアプリを作ろうという、Adobeの出した「別解」によってiPhoneアプリ開発の世界は一気に裾野を広げる可能性が生まれた。少なくとも言語が2つになればプレーヤー数は増える。プレーヤー数が増えれば、当然開発の裾野は広がる。

問題は「裾野」が広がることがiPhoneアプリ開発の状況をどう変えるのかということだ。

現状ではiPhoneアプリ開発はObjective-Cでしか行えない。技術力があってモチベーションの高い方々は既にiPhoneアプリを世に送り出しているのだから、このObjective-Cを習得したということになる。つまり、この人たちは今回の「FlashでiPhoneアプリが作れる!」という事態によって影響を受けるようなことにはならない。iPhoneアプリが生まれたての頃ならともかく、この期に及んでiPhoneアプリ開発の先頭グループが大きく舵を取り直す必要なんかないだろう。

どうしてもiPhoneアプリを作りたかったのにObjective-Cを習得するには技術力がまだ追いつかない、という方には今回の「FlashでiPhoneアプリが作れる!」という事態は福音だろう。モチベーションが高い方はActionScirpt3.0を使って優れたiPhoneアプリをたくさん生み出してくれるのではないかと思う。

そして、Objective-Cを習得せずに、「それなりの規模感で」iPhoneアプリを作りたいと思っている方々。これは非常に多いと予測する。これまではObjective-Cの習得コストがかかりすぎていて、「そこまでしてiPhoneアプリを作りたくない」から断念してきた。この「断念」の中には「そこまでしてiPhoneアプリ作りたくねーよ」というネガティブな方もいるだろうし、「iPhoneアプリ作れたらもっと面白いのになぁ」というポジティブな方もいると思う。そこに対して区別をするのはさておいて、結果論として現状のiPhoneアプリの先頭グループとは違うゴールを目指していると考える。

「裾野」が広がるとはそういうことだ。

「FlashでiPhoneアプリが作れる!」という事態によって、これからiPhoneアプリのバリエーションは増えて行くだろう。お仕事も増えるだろう。可能性の数だけジャンルが生まれてアプリが発表されるような、楽しい世界になるとよいなぁ。


バーベキュー

本気のホタテ

なんだか公私共に毎週のようにイベントが多くて、若干疲れている。

そんな中、先日はバーベキューへ行った。近所で馴染みのアイリッシュパブの常連さんばっかり30名以上、当然みんな大人。

出てくるのは本気の海産物、本気の肉。さすがマスター、手を抜かない。おかげで食べすぎました。


WILLCOMといっしょ

10年以上のWILLCOMユーザーである野村であるから、最近のWILLCOMの報道には気が気でならない。

超巨大プロジェクトであるXGPのための、アンテナを立てるキャッシュが足らないらしい。

インフラっていうものは、民間企業が企業努力だけで揃えるというのは本当に大変そうだ。UQ WiMAXとかどうしているんだろうなぁ。

だが、野村はWILLCOMから別のキャリアに移動する気はない。不便を感じたことがないからだ。むしろ今更電話番号が変わるのは面倒だし(WILLCOMが番号ポータビリティに参画したらどうしようか……)、iPhoneやAndroidが出たせいで最近の携帯電話は全然魅力的じゃないし。

野村は一ユーザーとしてWILLCOMを応援します。