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第8回「ケース」(1997/12/24)

 いやあ、失敗。CPUに塗るシリコングリスは「薄く」しなくちゃならんかった。会長さんが商品クレームで店に持っていった時に、店員に「これは断熱効果がありますねえ」と云われてしまったそうな。
 組み立ての奥の深さを知ったね。どこかで「シリコングリス講習会」開いてくれないかな。講師にシリコンバレーからシリコ・栗栖とかいう日系人の人を呼ぶとかして、486かなんかを一人5枚とか用意して、午前9時から夕方4時くらいまでやるの。その後、三洋SAN ACEのくっついたCPUを並べて酒を酌み交わすというのはどうかな。

 さて今日は、ケースの話を書かせてもらいましょう。
 狂態、もとい筐体は、これはこれで奥の深い世界であることが、最近分かった。値段では計り知れない「質」の面において、また商品の個性という面において、認識を改めさせられたのだ。
 前回述べたように、僕は数日間で3台ものマシンを組み立てた。この時に買ったケースが全部違うATXミドルタワーである。これがまた、一見するとどう違うのか分からないようなところが微妙に違って、午前0時くらいになるとそれが面白くて仕方なかったりするから不思議だ。

 最初のケースはテクノバードのヴィーナスであった。奇遇なことに、僕が学校で使っているマシンもヴィーナスという名前のネットワークグループに属している。これは因縁であろう。
 取りたてて可もなく不可もないケースだ。後ろからコの字型のカバーを引き抜くタイプで、マザーボードの付いているパネルを引き抜くまでにネジが多いのが気になるくらいか。あと、前面パネルのデザインが無難にださかった。買うのに恥ずかしいということもないが、人に自慢できない。ATXの後部パネルの板(ポートを出すところのやつ)が止めやすかったように思えたが、まあ主観だろう。カードを挿すスロットのカバーの仕組みは気に入った。ネジを使わないタイプで非常にメンテナンス性に優れているように思えた。

 二台目は、T-ZONEのマシンとして有名なPROTONのケース。こいつは異端児だった。まず、後ろの単子用に端子の名前やアイコンの入ったシールを添付している点が印象的だった。このシールが剥がれやすそうで、それがなお更僕の心に響いた。このシール欲しさにこのケースにする人はいないとも思うが、そんな人がいてもいいかもしれない。どっちでもいい。
 このケースは前面パネルを剥がして、左右のボードをはずすと中身が出てくるタイプだ。これは便利。でも、この前面パネルのデザインは奇妙であった。FDDのところもCD-ROMドライブ用にも、凸型曲面をしたベイのふたが用意されている。でも、これってディスクアクセスに影響ないかなあ、距離が遠くなるんだよね、凸型な分だけ。あ、やっぱり。FDDは排出されてこないぞ。というわけで、このふたを使わないで組み立てる。普通のケースに成り下がってしまった外見が悲しい。
 前面パネルは鍵をかけておくことができる。中身を勝手に開けられないように、とのことだろうが意味ないんちゃう?と思ってしまった。
 ATXのケースは、概して右側面からハードディスクなどをベイに取り付けるためのネジが回しづらい。先の長いドライバーでないと、ネジまで届かないからだ。これなら、全部ばらして組み直した方が早いとは思うが。

 3っつめのケースは、これはアタリだった。テクノバードのスコーピオンというケースだが、黒モデルである。黒いATXケースはなかなか在庫している店がない。この商品も、ショーケースにあったものに惚れて注文して取り寄せてもらったものだ。
 このケースも前面パネルをはずして、左右のボードを取るタイプ。マザーボードを乗せる方にはあらかじめスペーサーが付いていたのも好感が持てる。前面パネルのデザインもいいし(何より黒だし)、スリープボタンが付いているところも気に入った(使う、使わないに関わらず)。
 僕を悩ませるのはケースではなく、CD-ROMドライブやFDDに「黒いモデル」が少ないことだ。雑誌の記事で黒いFDDを見たことはあるが、現物はまだない。黒いCD-ROMもなかなか流通しない。自作派諸君は白いパーツだけで満足しているのだろうか。
 あと一点、GYGABITEのGA-586STX2というマザーを使ったところ、電源ユニットのところにSIMMソケットが来てしまった。どちらが悪いわけでもないが、これは最後まで僕を苦しめる材料であった。何故?と聞かれると、ああ、もうスペースがないので次回にでも。

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