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NHK「第50回紅白歌合戦」の巻(2000/01/03)

 熊本の祖父母の家では、当然のように大晦日は紅白であった。しかも番組開始の1時間前から、番組終了後も「ゆく年くる年」まで続けざまに観るというおまけ付き。
 そんな訳で今年は紅白を余すところ無く観たわけだが、50回記念だろうがミレニアムだろうが、紅白は紅白だった。

 総評してみよう。今年は前半にもベテランがちょこっとずつ顔を出した。だが、鳥羽一郎の前説に立川談志が出てきても、若い人は誰も喜ばないと思う。あの人が落語家だってことを知っているのは僕より上の世代だ。いや違った。談志の話じゃなかった。
 今回ものすごく気になったことがある。前半に出てくる、所謂「若者向け」な人々はCDと同じ編曲のオケを使うが、それ以外の人、ベテランや演歌系歌手はどうやら生演奏か紅白オリジナルの編曲をしたオケを使用しているということだ。で、今年はそのアレンジがことごとく「濃い目」だったのだ。
 「おふくろさん」が一番顕著だった。また、今年は記念ソングで「Song for childlen」が全員で歌われたが、スティービーらしいメロディに若手の出場者がノリノリ、カウンターあてまくりだった(ただ、カウンターとしては最悪だったが)。「天城越え」のように聴き応えのある楽曲が多かったので、素人受けは今一つだったかも知れない。が、僕としては歌手の技量、プロの迫力を感じられたので嬉しかった。どうせならかぐや姫も伊勢正三の曲にして欲しかったし、和田アキ子にももっと弾けて欲しかったくらいだ。和田アキ子は楽曲に恵まれていないように思える、懐メロ歌手になるには早すぎるのではないだろうか。演歌じゃないし。
 こうなると、若手のアレンジや技量がどうしても情けなくみえてしまうものだ。19、ヒステリック・ブルー、鈴木あみ、小室哲哉ばんどは大失敗したと言っても言いすぎじゃないだろう。ある意味で失敗だったのは野猿。僕は楽しめたが、祖父母はまるっきり意味が伝わっていなかったので、ボケとしては失敗だったと思うから。いや、それはそれで「成功」か?
 失敗と言えば、中村勘九郎。別の意味で面白かった。特にラストの疲れ果てた姿が。
 また話が脱線。アレンジの話に戻ると、ベテラン歌手の楽曲に対して、未だにビックバンドの編曲だったのは許せなかった。さっきの話と関係するが、アレンジが「濃い目」だった分、その編成が旧体然としていたのが非常に耳障りだった。所謂「ダサイ」の領域に若干踏み込んでいる。さっき述べたように、その「ダサイ」アレンジよりも更に若手の楽曲が冴えなかったのだから、こりゃひどいや。
 アレンジといえば、「Gold Finger'99」って良く聴くとすげー曲だと思った。リッキー・マーティンってば何かのインタビューで、「日本であの曲を歌う時は、『A-CHI-CHI-A-CHI』って歌う」とか言っていたらしい。郷ひろみも感激だろう。
 なんか話が脱線するなー。もう忘れちゃっているんだよね。何日か前のことなのにさ。こんなことならメモりながら観るべきだったな。
 そうそう、安室奈美恵って、上手くなったねー。MAXと比べちゃいけないのかなー。
 サムエル、だんご三兄弟、GLAYはノーコメントでお願いします。
 SMAPってかっこいいなー。ね、TOKIO。ジャニーズってよく分からない戦略を取るね。格好を観たとき、てっきり聖飢魔II目指しているんだと思っちゃったよ。ところで、Kinki KidsとV6はあんな扱いでいいのでしょうか。
 SPEED。寛子ちゃんが本当に良かった。でも、会場から聞こえてくる「ヒロコー」って声は、同じ寛子ちゃんファンとしては許せなかった。黙れオタク。
 DA PUMPって売れているんだねー。知らなかったよ、そんなにファンがいたなんてさ。
 松田聖子。あの頃は良かったね。スキャンダルさえなかったらね。
 天童よしみ、坂本冬美は大好きです。さぶちゃん、体力的には結構辛そうだね、でもまだ健在。一方、三波春夫ってばもー。
 なんでアリスはバラバラで出てくるんでしょう。さだまさしは、久々にアノ曲が聴けて嬉しかった、ファンなのでひいきします。
 由紀さおりと安田祥子はニッポンのトラッドを歌い続けていますが、この二人の出番は、僕は欠かさず聴いています。別格です。このコーナーが無くなったら、紅白って何の意味も無くなるんじゃないか?ってくらいに必要です。パイプオルガンなんか使わなくてもいいけれど、この二人は絶対に使って欲しい。
 これで全員かな?
 名前が出なかった人もいるかもねー。そんなんもー知らんわ。思い出すのも疲れた。

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