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第22回「続・3つのOS」(1999/10/25)

 CPUを2枚にした後、何も考えずにコンピュータを立ち上げてみることにした。
 起動画面、CPUが何の問題も無く認識されている。IDE周りも全部認識。よしよし。おお!SCSIがBIOS上で認識された!って当たり前か、同じメーカーの製品だ。それにしても、今までBIOSなしのSCSIカードだったんで引け目を感じていたのだが、これでBIOSありカードと何も変わらなくなってしまった。
 さて、OSとしてまともに動いたのはBeOSだけであった。BeOSはみかけ上の何の変化もなく、2枚のCPUを認識してしまった。恐ろしいといえば、恐ろしい。1枚でも2枚でも同じ原理で動いていると考えていいようだ。
 Windows95はシングルCPUのみ対応するOSなので、何の変化もなく動いてくれても良さそうなものだが、そうではなかった。マザーボードが変わったので、マザーに関わるデバイス類が再認識された。PCIブリッジやらポート類である。普段は絶対に再インストールしないデバイス類なので、再インストールのメッセージが何個も出てきて、戸惑ってしまった。まあ、仮にもプラグアンドプレイなOSを謳っているだけあって、何も考えずにOKを押せばいいようだ。さて、再起動。
 デバイスマネージャを確認する。びっくりマークがついた「不明なデバイス」が二つほど発見されるも、OS自体は正常に動く。ってことは、この二つは不必要なデバイスかも知れないし、同じデバイスを誤って二回認識してしまったのかもしれない。こんなときは、削除してみるのがよい。えい。
 さて、再起動。ありゃ、また「発見」された。一体これはなんだ?「PCI Bridge」と書いてあるが、うーん。分からん。
 更に、IDEをUltra/DMAに対応させるドライバをダウンロードしてあったので、インストールしてみる。再起動。
 ……立ち上がらんではないか。「Windows保護エラー」という、ちょっとクールなエラーが出る。セーフモードで起動して、ドライバをアンインストールする。しょうがない、普通のドライバで動かそう。まあ、ビデオ出力のないマシンなので、それほど転送速度を気にする場面もないし。ちょっと損した気もしないでもないがWindows95はメインに使っているOSではないので、ちょっと保留ということにしておこう。
 問題はWindowsNTである。NTはマルチプロセッサ対応、CPUを2つとも認識させることができるのだが、このままでは駄目。インストールしたときにCPUが1個だったらば、再インストールしない限り2つ以上は認識してくれないという原則になっている。
 だが、原則には例外があって、特にM$製品は例外が多すぎることでも有名である。ネットで調べてみたらば、WindowsNTのリソースキットというものの中に、「uptomp.exe」というソフトがあるらしく、それを実行すればよいらしい。
 とりあえずシングルCPUしか認識しないNTを立ち上げて、NTのCD-ROMの中からuptomp.exeを探す。ない。はて?
 ネットで再び調べる。リソースキットはダウンロードしてこなくてはならないらしいことが分かった。しかも、7MBもある。むー。大学へ行ってダウンロードしよう。
 uptomp.exeは米国のM$サイトに置いてあった。ダウンロードとインストールは成功だ。さて、おもむろに立ち上げてみる。……全部、英語じゃねーかよ。どれどれ、チップセットの種類を選べと言っているようにも見えるが、英語なので分からん。プルダウンメニューを見る。一番下に文字化けしているが「標準PC」と読めなくもない選択肢が見える。これかな?でも違うかも。「IBM」とかいう文字も見える。DOS/VのことをIBM PCとも表記することもあるし。……IBMにしてみようか。
 再起動。失敗。やられた、やっぱり「標準PC」にすればよかったのかな?こうなったらば、もう再インストールしかない。結局は再インストールなんだな、M$製品は。
 こちらもIDEドライバを更新してみたが、今度は成功。もう、95使うの止めようかな……。

 僕はベンチマークを取らないので、どれくらい早くなったかは体感でしか語れない。が、BeOSはびっくりするくらいに早くなった。CPU自体のグレードが上がったのと、2枚になったことで4倍近い速度差があるように思う。「GL Teapot」というOSに付属しているベンチ・デモの数値が4倍近く、「ストレスがない」とはこのことか、というスムースぶり。今までが遅すぎたのだな、きっと。
 WindowsNTの場合、タスクが増えるほどCPUが2枚になった実感が沸く。大学や友人が所有しているマシンと比べても、CPU自体の性能では差がなくてもタスクが増えるほど作業環境に差が生じている。NTの場合、ソフトウェアがマルチプロセッサに対応していると更に効果が出るようになると言う。……それって、逆にいえばOSがマルチプロセッサに対応しても、ソフトウェア自体にはあんまり利点がないってことではなかろうか。  Windows95はシングルCPUしか対応していない。98にしても同じこと。家庭用OSっていうのはこうゆうことなんだろうな。つくづく利用価値のないOSだな、きっともう二度と立ち上げないんじゃなかろうか。

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