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第30回「過去の栄光」(2000/01/24)

 大学4年目となる4月からの研究室配属に失敗した。僕は負け組。

 閑話休題。
 卒業という行事の先には就職という義務と権利が存在するのが日本の4年制大学である。ご存知だろうが職はない。コンピュータを趣味とする「オタク」といえども状況は芳しくない。2000年問題対策第2弾需要も期待できない。もとよりそんな知識はない。
 そうなると如何にしておべんちゃらを使って職にありつくかが重要なポイントになる。僕は幸いなことに高校の頃からのデッサンやら自主製作テープやらがあるので、それを収録したポートフォーリオ(作品集ってことさ)やCD−ROMを製作すれば、人々を「おおーっ」と驚かすことができるだろう。できるかもしれない。できるといいねぇ。
 そんな訳で過去の作品を洗い出してみようと、コンピュータの前に座って愕然とした。何度フォーマットしたか分からないハードディスク。データのバックアップは必要最小限、あるいはそれ以下にしかした覚えがない。昔はハードディスクの容量もMO一枚も貴重だったから、要らないファイルはどんどん捨てていったものだ。
 新しく作り直しちゃって昔のデータを消しちゃったホームページ達も多い。このページにしたって、都合3回リニューアルしたのだが、その一回目がない。大学の課題ではマッキントッシュを使うこともあったが、フロッピーなんかは手元にあるとすぐ別のことに使っちゃうから、昔のデータなんか残っていない。まるっきり全部の作業を他人のマシンでやったという仕事もある。
 さらには、今振り返ると恥ずかしくて逃げたくなるような作品のなんと多いことか。実際に、恥ずかしさのあまりにハードディスク上から消え去ったものも多い。もったいない、非常にもったいないことをしてしまった。ポートフォーリオは大量であればそれだけで威圧感のあるものになるのだから、どんな恥ずかしい情けない信じられないような稚拙な作品でも、載せてしまえば群集シーンのエキストラのように役に立つものなのだ。
 コンピュータで作品を作る同士諸君よ。そのデータを捨てるなかれ。取っておけ。いいから。後できっと役に立つから。

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