いまいち売れていない小説「
半落ち」が映画化されて、これが意外と好評らしいので8日に観に行った。いやいや、面白かった。
妻殺しを自首してきた元刑事の梶(寺尾聰)を中心として、様々な人間が自分の生き方を考えていくというストーリーで、サスペンスのようで実は謎なんかない人間ドラマ。これが実によい人間ドラマ。主演の寺尾で泣けるし、こんなに巧い役者だったか?と思えるくらい柴田恭兵もいいし、伊原剛志も國村隼もいい味だしているし。
特にクライマックスで梶の外堀がどんどん埋められていくところ、梶の真っ直ぐな姿が泣ける。今年の日本映画は(まだ始まったばかりだが)これで決まりなんじゃなかろうか。